依存症とはアルコールや薬物などの物質や、ギャンブル等の行為に異常なまでに固執し、心身と生活を破綻させてしまう病気です。依存症はれっきとした病気なのですが、周囲からは理解され難く止められないのは単なる甘えと考えている人も少なくないのが実状です。そのため、周りの理解や協力を得られず、本人だけでなく、その家族も悪く言われて辛い思いをすることがあります。
依存症になる主な要因にストレスがあります。仕事や家庭での憂さを晴らすため手を出したアルコールやギャンブルの快感を脳が忘れられず、次第に手を出す頻度が高くなり、最終的に依存状態に陥ってしまうのです。
治療にあたっては、まず第一に原因となる物質や行為から本人を遠ざけます。アルコールの場合、抗酒剤などの投薬治療を行うこともありますが、多くの場合、カウンセリングなどの心理療法が用いられます。依存症は一気に解消することは殆どなく、長い時間をかけて、徐々に状態を改善させていく必要があります。その為、本人の根気と、それを支える家族や看護する者の忍耐力が必要になってきます。
しかしながら、折角、治療により症状が改善しても、ストレスの根本原因を解決しないと再発率が高まります。また、周囲の人の無理解な態度が新たなストレスを生む危険性もあります。依存症の治療には多くの苦労がつきまといます。完治するには本人の努力と家族の協力が大切なのは言うまでもありませんが、それだけでなく、周囲の人たちの理解と協力も必要なのです。