一口に依存症と言っても、アルコールを始めとした様々な原因があって、最適な治療法方が異なります。数ある依存症の中でも男性を中心に頭を悩ませている人も多いのがタバコです。タバコに含まれているニコチンは脳の中枢神経を刺激する作用があると考えられています。ニコチンは体への吸収性が高いという特性を持っていて、人によって個人差はありますが、平均1時間程度と言われています。依存している人は常に脳がニコチンを欲するようになって辞められなくなってしまっているのです。
中には自分を戒める形で禁煙を成功させる人もいますが、ニコチン依存に苦しんでいる大半の人が途中で挫折してしまっているのが実情です。こういった人達に最適な治療法の一つに禁煙外来と呼ばれる物があります。禁煙外来とは、病院で医師のケアを受けながら禁煙を目指す外来のことです。循環器系だけでなく内科や外科などでも禁煙外来を扱っている病院はたくさんあります。
タバコ依存症の治療では1回目の受診で依存の度合いを検査した後、医師と話し合いをしてタバコを辞める日にちを決めることになります。この時、日常生活の中でタバコへの欲求が出た時に対処法についてアドバイスをもらい、医師から処方された薬を飲み続けるだけです。飲み薬に抵抗がある人は貼り薬という選択肢もあります。この治療は健康保険が適用されるので、費用面の心配はありません。
タバコ依存症の治療は、終わってからも各自の日頃の行いが試されます。喫煙室に近づかない、ガムを噛んで気をまぎらわすなど、意識した行動が求められるのです。タバコ依存症の再発率は高いため、病院側はそういったアフターフォローも大切になってきます。